Before (改善前)

樹脂金型部品

生産設備のプラスチック金型において、溶融したプラスチックの溶着を防ぐため、鉄系の生材(S50C)で光沢を出したいというご相談がありました。一般的な鋼材でも光沢を表面処理や研磨等で出すことは可能ですが、コストが高くなったり、また「溶着を防ぐ」という目的に対して最適な加工とならなかったりします。

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After (改善後)

樹脂金型部品の溶着防止

鉄系生材の代わりにHPM80を選定することで、トラブルを防止することができます。HPM80は通常の鉄系よりも光沢が出せる材料のため、形状加工後にバフ研磨を施すことにより金型表面を高い鏡面状態にすることができます。またHPM80はプリハードン鋼であり焼き入れ工程が不要のため、溶融樹脂の溶着を防ぎ、安定した成形加工を行うことができます。

POINT(要約)

生産設備用の樹脂金型について、S50Cに比べ光沢性の高いプリハードン鋼のHPM80を採用することで品質向上を図ることができます。プリハードン鋼であれば焼入れ工程を省略することができるため、熱処理工程等コストアップとなる工程を追加することなく、金型表面に光沢を出すことができました。