製品属性(仕様)

製品
分類
業界
素材ハイス鋼 サイズφ15×50
精度±0.003 工程切削 研削 ラップ研磨 表面処理(PVD)
表面
処理
PVD処理 熱処理真空焼き入れ

製品画像(様子)

特徴

今回は、PVD処理についてご紹介いたします。

★PVD処理とは、金属表面にセラミックスの薄膜を形成する技術です。
この処理により、以下のような効果が得られます。
・耐摩耗性
・耐かじり性
・耐溶着性
・耐熱性
・耐食性

PVDにはさまざまな種類があり、今回は代表的な5種類をご紹介いたします。
1. DLC(ダイヤモンドライクカーボン)
DLCは、ダイヤモンドに似た特性を持つアモルファス構造の炭素膜です。
高硬度で優れた耐摩耗性を持ち、さらに低摩擦であることから、以下の用途に広く使用されています。
主な用途:
・自動車部品
・摺動部品
・金型・治具

2. TiN(チタンナイトライド)
TiNは、チタンと窒素をイオン化して成膜する、セラミックコーティングのスタンダードです。
黄金色の薄膜が特徴で、コストパフォーマンスに優れています。以下のような幅広い用途に適しています。
主な用途:
・切削工具
・各種金型
・一般的な部品全般

3. TiC(チタンカーバイド)
TiCは、チタンと炭素が反応して形成される皮膜で、通称「タイシー」とも呼ばれます。
密着性が高く剥がれにくいため、寿命が長いことが特徴です。
ただし、高温で処理するため寸法変化が激しく、公差が厳しい製品には不向きです。
主な用途:
・切削工具
・プレス金型
・プラスチック成形用金型
・ロール・パイプ成形用金型・治具
低温TiC処理(約500℃)もあり、熱変形が少なく、形状精度が求められる製品に適しています。

4. TiAlN(チタニウムアルミニウムナイトライド)
TiAlNは、TiNにアルミニウムを添加し、さらに耐熱性を向上させた硬質複合薄膜です。
高硬度(HV3000程度)で、耐摩耗性・耐食性に優れ、800℃を超える耐熱性を有します。
特に、難加工材や高負荷環境下で使用される切削工具に適しています。

5. ZERO-I
ZERO-Iは応力緩和技術により、高密着性と厚膜化(4~6μm)を両立させたPVD処理です。
Hv3500の高硬度に加え、1000℃の耐熱温度を実現しており、TiAlNを超える性能を持ちます。
抜き金型・絞り金型に最適です。

製品や用途に応じて、適切な材質、熱処理、表面処理をご提案いたします。
どうぞお気軽にお問い合わせください。